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 2005年にUniversity of Nevada, Las Vegas (UNLV)のホテル学部を卒業され、パークハイアット東京に就職された森田望さんにインタビュー。スターバックスで、リラックスした雰囲気でお話を伺いました。

まずは自己紹介をよろしくお願いいたします。

 UNLVを2005年5月に卒業した森田望と申します。

パークハイアットに合格されたそうですね、おめでとうございます。何故パークハイアットを志望されたのですか?
 もともと、自分の中で「御三家」「新御三家」は外せないと考えていました。今回就職活動をする為に日本へ帰国して、その間にいろいろなホテルや説明会に行きました。そこで案内をしてくれるスタッフやそのスタッフの表情、それぞれのケアが一番できていて、行ってみたいと思ったのがパークハイアットでした。
 
 実際に受けたのは、主に帝国ホテル、ニューオータニ、オークラ、フォーシーズンズ椿山荘、パークハイアットなどで、フォーシーズンズ、オークラ、からも内定は頂いていましたが、パークハイアットには26歳から30歳くらいのとても若いスタッフが多く、それで10年間もトップを取っているホテルだからこそ、そこで結果を出してみたいと思いました。
就職試験はどのようなものでしたか?

 僕の場合、パークハイアットは3日で就職活動が終わってしまいました。というのも日本に滞在できる期間が限られていて、ダメもとでも経験の為にという気持で面接を受けたら、人事の方が僕の日程に合わせて下さいました。事前にエントリーシート、筆記試験、リスニングがありましたが、1次面接の次の日に人事の方から電話を頂き、3日目には2次、3次面接とその場で進むことになり、「では今からGMに会って頂きます。」、「えっ!?あ、はいっ!」というような流れでした。(笑) 

 面接に関しては幸運だったと思います。試験は特にリスニングがパークハイアット独特のもので、ホテルの中で実際に使ったり聞いたりする英語を聞き取るというものでしたが、テープではなく実際に試験会場で目の前に本当に会話をしている方がいるというユニークで実用的なものでした。

採用状況はどうでしたか?
 僕が聞いたのは4年制大学の結果ですが、書類審査で1000人に落として、次に進むのが約100人、最終的に今回正社員に採用されたのは20名くらいだそうです。他のホテル(オークラ東京)でも、1万6000人の中から正社員が9名、のような状況です。選考については、4年制大学は4年制大学、その後順番に、短大や専門学校だそうです。
留学生ということでメリットなどはありましたか?
 なかったですね。逆にもし、留学生ということを活かして就職活動したいのであれば、7・8月に留学生を対象としたセミナーが行われていると思うので、それに参加することをお勧めします。僕の場合は、インターネットの情報からのイメージだけだと、想像していたことと実際働いてみて違うところがあると思ったので、自分でいろいろなホテルを見て、いいなぁと思ったところに応募しようと思いました。留学に関しての質問はあまりされませんでしたが、周りにはTOEICなどをエントリーシートに記入している人などもいて、不利を感じてしまい取っておけば良かった、と逆に自分の方が焦ったくらいです。
最終的に森田さんがたくさんの応募者の中から選ばれたのは、何が良かったと思いますか?

 自分のしたいことに「迷いがなかった」ことだと思います。それは、ホテルの中で「何をしたいか」ではなくて、ホテルマンになるために「何をしたか」。どんな仕事もそうですが、憧れだけでは仕事はできないですよね。実は父がホテルマンで小さい頃からずっと尊敬してきました。父の影響があって、ホテルマンにはずっと憧れがありましたね。

 帰国して就職セミナーに行った時、とてもたくさんの学生がみな同じリクルートスーツを着て会場にいるのを見て「だめかもしれない」と最初は思ったんです。で、エントリーシートをもう一度見直していて、「憧れだけじゃできない」とはいえ「自分の夢は憧れから始まっているのに・・・」と思った時に考えたんです。憧れを現実とするために、留学もして英語も勉強して、ホテルだけでなくツアー業務、レストラン業務とホテルをサポートする為の場所を全部経験して、だから今がある。それは絶対今後ホテルに活かせるし、それが自分の強みだと思った。ひとつ根本的なところをしっかり持っていると、面接などで質問を振られても、それにちなんで結局はそこに戻ることができる。それと、ガイドをしていた時期が長かったので、話すということに関しては、言葉ひとつにしても丁寧な言い方があったり、ちゃんと伝えたいところはゆっくり話したり、などとそういうその場の使い分けも学びました。最後には人間性が大事ですよね。

 ただ、今後二度と就職活動はしたくないですね(笑)。 就職活動は絶対に必要な時間・時期だと思うし、きちんと自分の考えを持つことができたことはとてもよかったと思います。ただ、またしますか?って言われたら、しませんね・・・。今はもう早く働きたいです。まずは2、3年はがむしゃらに働くつもりです。

自分がいろいろなホテルに面接に行って、必ず質問したことは?

 ホテルが与えてくれない情報ですね。面接の前には企業研究がまず第一。それを知った上で、5年後、10年後それぞれのホテルにはどのようなビジョンがあるか。例えばオークラだったら10年後は1万室のホテルを海外にどんどん進出していくのだそうです。だったら逆にその為には今何をしていて、それはどこまで進んでいて、どこの地域を進めていく予定なのか、といったようなそのホテルにちなんだ質問をしました。面接のマニュアルなどのようなものは特に参考にはしませんでした。

逆に、どのホテルの面接に行っても聞かれた質問はありますか?

 そうですね。まず一番多かったのが、どこの1次面接でも志望理由。それから、5年後・10年後の自分の未来予想図。そしてそれぞれ個人のエントリーシートなどをもとに質問されたり、などですね。すべり止めのような受け方などをしていると絶対に受からないと思います。聞かれたのは、どれだけこのホテルのことを研究しているか?という内容ですね。


 森田さんの就職されるパークハイアット東京は、新宿新都心に位置し、レストラン・バー ウェディング 会議・宴会施設などを備える本格派のラグジュアリーホテル。



将来はどのようなポジション、ホテルマンを目指していますか?

 お父さんがGMなので、やっぱり目標はGMですね。だから面接で逆に質問をよくされたのが、「GMになるためには何をすれば良いと思いますか?」ということ。僕は最初の1年から3年は、お客様はどんな客層なのか、お客様としてどんな方がいるのかを見て行きたい。またコストの流れを把握することも大事ですし、ゆくゆくはフード&ビバレッジのマネージャーにも就きたいと思います。やはり最初はいろいろなポジションを経験して行きたいですが、最終的には絶対GM!。違うホテルからも求められるくらいの人になっていきたいです。今も父のことが大好きで小さい頃からずっと尊敬しているし、僕も父と同じようにスーツの似合う格好良いお父さんになりたいと思っているんです。

ところで、留学をしたきっかけは?
 まず、ホテルを目指そうと意識したのは小学校6年生の時。父には負けたくなかった。だったらもう日本ではなくて海外だと思いました。いろいろな偶然もありますが、その中でラスベガスを選んだのは、誰もが知っている街で、魅力のある街だったからですね。
UNLVに留学して良かったところは?

 ここはとても日本人コミュニティのある街ですね。入れ替わりが激しいけど、日本人は日本人みたいなところがある。アメリカで英語を取得したいという目的があるのなら、UNLVは辞めた方がいいかもしれないですね。ただ、僕としては、逆に英語の上達というのは本人の努力次第でいつでも出来ると思う。いろいろな日本人との関係、横のつながりや上下関係も必要だし大事だと思う。日本人と一緒にいることで自分の語学力が下がるというのなら、田舎のほうの学校へ留学するべきですね。UNLVはカリキュラムなどは十分サポートされているところだと思います。自分がいろいろな人とのコミュニケーションを学べるという点では、旅行で成り立っている街だからこそ、ガイドにしても1年やれば臨機応変対応していける能力もつきますしね。 
 
 ただ憧れで、ちょっとホテルで働いてみたいという気持だったら、辞めた方がいいかもしれませんね。適した場所ではない、といった方がいいかもしれませんが。けど、少しでもホテルで働いてみたい、興味を持ってくれてる人が多いことは大変うれしいことだと思いますけどね。

留学生活は面接に役に立つと思いますか?

 留学したことについては、自信を持っていいと思います。4年間異国の地で頑張ったことや、英語を頑張ってきたということは自信にしてもいいと思うけど、それを越えないと、と思います。留学していても落ちている人はたくさんいます。留学しているからといって、プラスにはなるけれど、それだけでは通用しない。面接官はホテルに入った後のやる気を見ていると思います。きちんとしたしっかりした目標や何年後かのビジョンが見えてこないと、ただホテルに入りたい、というだけではダメですね。

ホテル業の魅力とは?

 飽きないことです。実際に経験してみて、事務的な仕事や人との接点のないオフィスの仕事は自分自身には合わないと思いました。逆にガイドは100人のお客様がいたら100人の接し方がある。その時の状況や自分の対応にお客様も喜んでくれるかもしれないし、怒られるかもしれない。プラスアルファで何ができるかということを考えた時に、自分は人と常に接して何が起こるか分からないところで、自分の力を試したい。いろいろな国からいろいろな仕事をしている人が来るのがホテルだし、もちろん宿泊が目的だけど、それは当然としてさらに自分に何ができるかということを探して行きたいです。それは自分がそのホテルを好きでないとできないことですね。

今まででいちばん印象に残っていることは?
 毎日の幸せという点では、お客様と話してエキストラのサービスをすることによって喜んでもらえたり、また違う時に会って自分自身もお客様も覚えていてくれて、初めてこの土地で会ったのに、もう知り合いになれるということも嬉しいですね。自分自身のことで一番嬉かったのは問題解決が自然にできた時。問題が起きたとき、まずはお客様のことを考え、問題を解いていく為に今何を優先して考えていくか。それが、自分自身のできるという自信にも繋がってきます。僕は、一生ホテルマンがいいですね。天職にしたいです。近くに父という良いお手本がいるので、良かったと思います。
最後にUNLVの後輩に伝えたいことなど、アドバイスをお願いします。
 もし日本に就職するのなら、きちんとそれに照準を合わせて活動する、ということですね。例えば、12月から5月まで半年間休みを取り、そこで就職を決めて、帰ってきてからその後の学生生活を終わらせて、自分の生活もきちんと整理して身支度を整えてから、日本へ帰国して4月に入社。早く卒業したい、ではなく卒業したらどうするか、という1歩・2歩先のことを考えて活動するといいと思います。結局は自分の足で行ってみないと、イメージだけでは何も分からないですね。ホテルを動かすのは「人」、その「人」を見ないと。それが自分の5年後の姿になるかもしれないわけですしね。


森田さんとの約1時間半におよぶインタビューには、就職成功の秘訣が沢山詰まっていました。ひとつの就職活動の成功のモデルとして、お手本としたいですね。森田さん、就職おめでとうございます。

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